青に透けた肉塊

君は変人に憧れている常識人だった。

2017-07-03から1日間の記事一覧

小説「ホーム」

ホーム右腕が突然じわりと熱さに痛んだ。見るとスーツの袖が湯気立ち黒く、ぼとぼと水滴を落としている。ツンと鼻を刺すにおいはコーヒーだった。阿佐子は立ち止まって後ろを振り向き、コーヒー缶を片手におもての褪めた青年が立ちすくんでいるのを認めた。…