青に透けた肉塊

君は変人に憧れている常識人だった。

140

そのSNSは投稿の字数が限られている。小説を書けなくなってから長い。まずはリハビリをしようと思った。はじめての二編、140文字小説をこちらに載せる。



「華」

無邪気な疾風がその香りをさらっていった。うなだれていた一輪の老いた紅い花は抗う力もなくしなった。ぷつと切れたひとひらの花弁は、風に乗ろうとしたが無念に地を滑った。程なくして風は止み、革靴が通ると潰された。


「恋」

首筋に虫が這っていた感覚は、電車を降りて改札を出てからもしばらく残った。彼女は首まわりをボリボリ搔きむしりながら、近い背を次々とすり抜けて行く。はっきりと赤く付いたその爪痕は頬までを染めていた。彼女は歩くばかりで痛みに気づかない。



五編書けたら更新する。さてはて。